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コールセンターのAI導入は、電話システムを置き換えずに始められる?考え方とポイント

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いまの電話機とサーバーにケーブル1本でAIの装置をつなぎ、その横でオペレーターがいつもどおり仕事をしているイラスト

コールセンターにAIを入れようとすると、まず「電話システムを丸ごと置き換えないといけないのでは」という話になりがちです。

実際には、いまの電話システムを残したままAIを足せるポイントがいくつかあります。この記事では、電話システムを置き換えると何が起きるのか、置き換えずにAIを足せるポイントはどこか、始める前に何を確かめておくかを解説します。

電話システムを置き換えると、何が止まるのか

コールセンターの電話システムは、外線を内線に回すPBX、音声ガイダンスで振り分けるIVR(自動音声応答)、通話の録音、着信と同時に顧客情報を画面に出すCTI(電話とPCをつなぐシステム)などがつながってできています。

置き換えると、このつながりをすべて作り直すことになります。ガイダンスのメニュー、窓口ごとの転送先、録音の保存先、顧客管理の画面との連携。どれも、いまは問題なく動いているものです。

回線の契約先まで切り替えると、電話番号を引き継げないこともあります。番号が変われば、Webサイトや請求書の番号を直すだけでは済みません。お客様一人ひとりに、新しい番号を知らせるコミュニケーションが必要になります。前もって切り替えの日を案内し、切り替えたあとも古い番号にかけてきたお客様を新しい番号へ案内する期間を設けます。

切り替えの日に電話がつながらなくなれば、お客様にも影響が出ます。そのため置き換えの検討は、AIを試す前の段階で長引きやすくなります。AIを試したいだけなのに、電話システムの置き換えから始めると、効果を確かめる前に時間と費用がかかります。

電話システムを置き換えずにAIを足せる3つのポイント

AIを足すポイントは、電話の流れのどこに置くかで分けると整理しやすくなります。

通話が終わったあと:文字起こしと応対記録

最も手を付けやすいのは、通話が終わったあとの作業です。通話の録音をAIで文字に起こし、要約して応対記録の下書きを作ります。

録音はすでに多くのコールセンターで取っているので、AIはその音声を受け取るだけで動きます。電話システムにも、お客様が電話をかけたときの流れにも手を入れません。

オペレーターは通話のあと、記録を一から書く代わりに、下書きを確かめて直す作業になります。後処理(ACW)に時間がかかっている窓口ほど、差が出やすい場所です。

着信の転送先:AI受電

AIに電話に出てもらう場合も、電話システムを作り直す必要はありません。いまの電話システムが着信を回す転送先の一つとして、AIを置きます。

たとえば、営業時間外の電話や、オペレーターがすべて話し中であふれた電話だけをAIに回す形です。AIは用件と連絡先を聞き取り、記録に残します。翌営業日にオペレーターが折り返せば、取りこぼしていた電話を拾えます。

いきなりすべての電話をAIに任せるのではなく、つながらずに切れていた電話から任せるので、いまの応対の質を下げずに始められます。

発信の側:AI架電

予約の確認や、支払いの案内、アンケートの依頼など、こちらから電話をかける業務もあります。AIの発信は、いまの電話システムが受けている着信の流れとは別に動かせるので、電話システムに触れずに始められます。

AIが決まった内容を伝え、相手の返事を記録します。込み入った質問が出たときや、相手が人との会話を望んだときは、オペレーターに引き継ぎます。

始める前に確かめておくこと

電話システムを置き換えずに済むとはいえ、何も確かめずに始められるわけではありません。着手する前に、次の四つを確認しておくと進めやすくなります。

  • 録音の取り出し方。文字起こしを始めるなら、録音がどこに、どの形式で保存されているかを確かめます。取り出すのに手作業が要るなら、その手間も含めて考えます
  • 転送先を足す手続き。AI受電を始めるなら、電話システムの転送先を一つ足す設定を誰が行うかを確かめます。電話システムのベンダーに依頼する契約になっていることもあります
  • 記録の行き先。AIが作った記録を、基幹システムや顧客管理の画面にどう残すかを決めます。最初はオペレーターが確かめてから登録する形にすると、システム側に手を入れずに始められます
  • 人に引き継ぐ条件。AIが答えられない質問や、怒っているお客様の電話を、どの時点でオペレーターに渡すかを決めておきます

まとめ

コールセンターのAI導入は、電話システムの置き換えから始めなくても進められます。進めるときは、次の順で考えると迷いにくくなります。

  1. いま時間がかかっている作業が、通話のあと・受電・発信のどこにあるかを確かめる
  2. そのポイントに合わせて、文字起こしと応対記録、AI受電、AI架電のどれから試すかを決める
  3. 録音の取り出し方、転送先を足す手続き、記録の行き先、人に引き継ぐ条件を確認する
  4. 一部の窓口や時間帯に絞って試し、効果を確かめてから範囲を広げる

ライター

ベータラボ編集部 / ベータラボ株式会社

ベータラボ株式会社のコラム編集部です。コールセンターのAI導入・DX支援の現場で得たことを、導入を検討する側の判断に役立つ形で書いています。

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ベータラボでは、文字起こし・レポート業務、AI受電、AI架電を、いまの電話システムや基幹システムと連携して必要な分だけ導入しています。どこから始めるか決まっていない段階から、お気軽にご相談ください。

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